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Lake of Grace #005 <風と湖 >

1年にひとつずつ、KIKOFの目線を通して滋賀の魅力を伝えていくプロジェクト 『Lake of Grace』。
第5回目は、昨年6月に琵琶湖の畔にオープンしたご飯屋さん 「風と湖(kaze to umi)」 をご紹介いたします。
 
Lake of Grace #005 風と湖  kaze to umi
 

「風と湖」にてKIKOFディナー予約受付中。
詳しくは文末をご覧ください。


 
水面に浮かぶ鳥居の向こうに陽が昇り、
空と湖が静かに色を変えていく白髭神社の朝。
 
ある日、高島でこの景色に出会った石川さん夫妻は、
「同じように朝日を見にきた人が、ゆっくりこの時間を味わえるように」と、
ここに朝ごはんとお昼ごはんのお店をひらくことになりました。
 

 
目の前に広がる琵琶湖の風に青い旗がなびけば、それがオープンの合図。
雪の下で甘みを蓄えた有機野菜に、地元の漁師が届けてくれる新鮮な魚。
比叡山から染み出す山水で育ったお米と、湖北の湧き水で毎朝ていねいに引くお出汁。
光が差し込むキッチンで、静かに朝の仕込みがはじまります。
 

 
京都で和食の修行をしていた頃、
いつも“手を加えること”を考えていたという哲央さんの料理は、
新鮮で力強い食材が溢れるこの土地に暮らしはじめて、
よりシンプルなものへと変わっていきました。
 
とれたての野菜を切って、炊いて、盛り付ける。
ここでは、それだけで十分においしい一皿が出来上がってしまうから。


 
お店の一角にある、キコフルーム。
この小さな部屋に並ぶ器はすべて、信楽の職人の手で作られたもの。
素朴な信楽の土から生まれたKIKOFで味わう山と湖のめぐみには、
一皿ごとに、素材本来の強さと美しさが宿ります。
 
それは、料理も景色も暮らしも同じ。
必要以上に飾ることのないこの時間の中に、
琵琶湖の周辺で紡がれるあたたかい手仕事と
豊かな風土をつないでいく人々の思いが流れていきます。


 
陽が昇ったら起き、光を浴びて、新鮮な野菜を食べる。
「ただここに暮らしているだけで、体にいいことをしている気がする」と笑う二人。
 
畝の作り方も、野菜の育て方も、草刈りや雪かきのタイミングも。
ここでの暮らし方は、すべてご近所さんから教わったこと。
自分が暮らす土地の豊かさと厳しさを誰よりも知る高島の人たちは、
自然の中でうまく生きるコツと、その季節に一番おいしいものを知っています。
 

 
澄んだ山水で育てた野菜や果物を、収穫してすぐに食べる。
どんな料理にもかなわない贅沢が、この地域に暮らす人々の日常。
裏庭の畑を少しずつ広げ、まだ植えたことのない野菜や花を育てることが、
哲央さんのささやかな目標になりました。
 

 
季節や時間の移ろいとともに、刻々と変わっていく空の色と風の匂い。
雪に反射する日差しの眩しさや、夏の太陽の高さ、
月の上がる場所が毎日違うことも、きっとここで暮らさなければ気付かなかったこと。
 

 
ゆっくりと白んでいく空に青い旗が上がり、
今日もまた、一番おいしいときを集めた、風と湖の朝がはじまります。
 

 
風と湖<kaze to umi>
Instagram @kazetoumi_biwako
〒520-1122 滋賀県高島市鵜川395−1
 
<取材協力>
中村水産 nakamura-suisan.com
みなくちファーム minakuchi-farm.shop
 
movie direction & shooting / 岡本香音
text / 斉村朝子

風と湖のグラフィックはKIGIが担当をしており、店内のKIKOF ROOMではKIKOFの器でご用意する特別メニューを、予約制にてお召し上がりいただけます。
 

 
【KIKOFディナーメニュー】 8,000円/1名 ※2名様より
 
前菜/ 近江蒟蒻 焼き胡麻豆腐 菜葉のお浸し
歯ごたえのよい高島産のほうれん草と滋賀県の特産品である赤こんにゃく。風味豊かな胡麻豆腐にのっているのは、高島の醤油と米麹をあわせて作る自家製の醤油麹。素材本来の味と力強さを感じる地産地消の前菜です。
 
椀物/ 甘鯛松笠揚げと白菜の摺流し
滋賀北部には、隣県の福井からも新鮮な海の魚がたくさん運ばれてきます。若狭湾で獲れた甘鯛を、さくっとした衣の食感が楽しい松笠揚げに。お米でとろみをつけたすり流しには、裏庭の畑で収穫したばかりの甘い白菜を使っています。
 
向付/ 琵琶鱒炙り
脂がのった冬の琵琶鱒は、この季節だけに味わえる特別な湖の恵み。地元の漁師が届けてくれる新鮮な琵琶鱒を軽く炙ることで、旨味をぎゅっと凝縮させます。濃厚な味により一層深みが増す醤油麹との組み合わせもおすすめ。
 
蒸物/ 鰻巻き涙餡
標高220mの丘の上に、広大な農地や牧場が広がる高島市の泰山寺地域。風と湖で使っているのは、この豊かな環境でのびのび育てられた新鮮な卵。鰻巻きにして涙餡をかければ、わさびの風味が日本酒ともよく合います。
 
強肴/ 近江鴨叩き
きれいな山水で育つため臭みがなく、さっぱりとした味わいの近江鴨。どんこ、カリフラワー、紅芯大根など近くのファームから直接届く有機野菜を添え、裏の畑でとれたネギはソースにして、その日一番おいしい野菜が並びます。
 
飯物/ 出汁茶漬け(近江牛しぐれ煮、カラスミ、鮒鮨など)
風と湖のお米は、この地域で栽培されている棚田米。土鍋で炊いたごはんの上に鮒寿司や湖魚の佃煮、自家製のカラスミや梅干しなどをのせ、湖北の湧き水と鰹でひいた出汁をたっぷりかけて食べる、滋賀のめぐみの出汁茶漬けです。
 
水物/ 高島産苺
お米を仕入れている農家さんがハウスで栽培している大粒の苺を一番の食べごろに。章姫は口当たりがやわらかく、甘みが強いのも特徴。この時期にハウスの近くを通ると道にも甘い香りが漂い、季節の変化を知らせてくれます。
 
※メニュー内容は時期により変わる事がございます。

【ご予約方法】
 
風と湖のinstagram アカウントから、以下をDMにてお送りください。
※3日前までのご予約で提供可能です。
 
風と湖<kaze to umi>
Instagram @kazetoumi_biwako
①KIKOFディナー予約
②来店日時
③人数
④お名前.ご連絡先(携帯)


 
KIKOF
KIKOF(キコフ)は、琵琶湖周辺の職人達が集まってできた組織である”マザーレイクプロダクツ”と、東京で様々なクリエイティブ活動を行う”KIGI”が2014年に共同で立ち上げたプロダクトブランドです。
 
KIKOF HPはコチラ
https://kikof.jp

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