アーカイブレポート｜渡邉良重新作絵本『しんじゅのこ』刊行記念展

 

 

 

福永さんの言葉と、渡邉のシンプルで優しい絵。くりかえされる「問い」と「答え」の心地よいリズム。１ページ１ページの問いを考えながらじっくりと、幅広い年代の方に楽しんでいただける内容です。少女とリンクし、真珠が出来るまでの「時間の尊さ」を感じさせる物語となっています。

 

 

そして『しんじゅのこ』の原画はというと、実は切り絵で制作されています。切り絵に使用している紙も繊細で、少女の髪の毛や目も細かく切り込みが入っています。

それぞれの絵を組み合わせて一冊の絵本になっていたんですね。

 

 

また今回の展示では、これまでの絵本やカレンダーの原画も見どころのひとつです。

こちらは大人気の絵本、『BROOCH』の原画。色鉛筆で塗り重ねられた色たちがとっても鮮やか！

 

 

2012年のカレンダー『12Letters』はボールペンで繊細に描かれた絵の数々。一本一本の線の強弱もはっきり見えますね。

アンティークの領収書に描いたそうです。ところどころ複写の跡が見えて、もともとの持ち主が書いた筆跡とのバランスも絶妙です。

 

 

そして、会期中には神保真珠商店 出張真珠加工会を開催しました。

 

絵本『しんじゅのこ』に本物の《びわ湖真珠》ひとつぶをパッケージした完全限定版もあります。真珠の絵本と、ひとつぶの真珠。物語が現実につながります。

限定版の中に魚の折り紙が封入されており（ひとつひとつ、手作業です！）中には真珠がひとつぶ封入されています。

 

 

神保真珠商店は1966年創業の「びわ湖真珠専門店 」。 最盛期は海外輸出が主だったびわ湖真珠を、 当時より滋賀県を中心に販売。 2014年に滋賀県庁前に店舗を構え、びわ湖真珠を販売すると共に、歴史や背景を伝える活動をしています。