4drops 会期: 2020.12.4(金)ー2021.1.17(日) 会場: OFS GALLERY(OUR FAVOURITE SHOP内)
阿部海太郎、薗部悦子、谷川俊太郎、渡邉良重。 それぞれの分野で活躍する4人の作り手が自由に表現する 「今」を拾い集めた、テーマを持たない展覧会「4drops」をOFS Galleryで開催しました。
「テーマを持たない展覧会」として開催された今回。 実は、それぞれの作家はお互いに何をつくっているのか知らないままに制作は進んでいきました。 今だからこそ伝えたい想いや、挑戦したいこと。大切にしてきたもの。 それが雫のようにこぼれ落ち、生まれた偶然の景色たちが今回の展示、「4drops」です。 音の雫、光の雫、画の雫、ことばの雫たちがひとつになって 水面のような清らかな作品たちがOFS Galleryに映し出されました。 音楽の阿部海太郎さんは手回し式のオルゴールの音楽を作曲してくださいました。 オルゴールの譜面はパンチで穴が開けられていますが、不思議な図形のよう。 それを機械に通して奏でてみると、まるで自分が演奏しているかのような不思議な感覚になります。
聴くだけではなく、自分のタイミングで奏でる音楽。 ぬくもりのある音色のひとつひとつに、包まれていきます。
ジュエリーの薗部悦子さんはロッククリスタルを使った作品を制作。 一見、クリスタルの美しいオブジェのように見えますが、そこは薗部さん。 実は1点1点身につけられるジュエリーとして作られています。 クリスタルに包まれた鮮やかな赤。こちらのシンセティックルビーはピアスとして着用できます。 他にも、ネックレスやブローチなどそれぞれのクリスタルから生み出されたジュエリーは驚きがいっぱいです。 ※その他のラインナップはOFSオンラインショップでご覧いただけます。
KIGIの渡邉は今回版画という新たな表現に挑戦しました。 色鉛筆やボールペンで描くときも繊細な線が特徴的ですが、木版に彫られた線からも手書きと同様の美しさと力強さを感じます。 スミレや花園、そして馬や少女など、彼女ならではの大切なモチーフの数々。 版画という絶妙な力加減で表現された、今回ならではの挑戦のようでもあります。 そんな、新たな一面が垣間見られる作品となりました。
谷川俊太郎さんの詩は、まるで音とジュエリーと絵を導くかのように、 私達の頭のなかをつないでいってくれるような言葉たち。 一行一行、そして行間も。 読み進めていくたびに、それぞれ人の想いを呼び覚まします。 短いながらも、時にハッとさせられる言葉に出会うことが出来る。 谷川さんの言葉の雫が、みなさんの心の水源と出会って、清らかに混じり合い、想いのさらなる奥底に連れて行ってくれるようでした。 「ジュエリー」「音楽」「絵」「詩」。 映し出された偶然の景色の時間にずっと浸っていたくなるような、五感を研ぎ澄まして体感する展示となりました。 今回発表された『4dros』の作品はOFSオンラインショップよりお求めいただけます。 作家の想いをのせて創作した世界観をぜひご自宅でもお楽しみください。 https://ofs.theshop.jp/