世界中を自らの足で駆け巡り、各国で出会った魅力的なアイテムを、ご自身のブランド「ハウス オブ ロータス」で、背景とともに丁寧に発信し続けている桐島さん。 今回ご紹介いただいた愛用品は、カラーバリエーションが華やかなビーズサンダル。 元々ベトナムの市場で売られていたものに目を留め、ハウス オブ ロータスのオリジナルオーダーで仕上げられています。 ご紹介している商品はOFS ONLINE SHOPでもご購入頂けます
少し高さのある踵がペタンコ靴と違って疲れにくく、部屋履きだけでなく外履きとしても日常使いに活躍。アッパーがメッシュでできてるので、雨が降って濡れてしまってもすぐに乾く。 そして何といっても低価格なので、何色かを揃えて、気分や服装にわけて履き替えたりと、家の中にも華やかさが加わります。 桐島さんご本人も、実生活で多用していらっしゃるそう。取材に訪れたこの日も、黒のビーズサンダルをドット柄のワンピース にあわせて、品よく履きこなしていらっしゃいました。
桐島さんは、高校生時代、初めて行った中国で出会ったチャイナシューズに衝撃を受けて以来、異国のスリッパやつっかけなどのシューズが大好きに。 今でも大切にとってある、と見せてくださったチャイナシューズは手刺繍の施されたとても美しいもの。
内側にあしらわれた「虎」や「鳥」のモチーフは、「魔除け」や「福来」を象徴するものなのだそう。 靴底は、100枚近い綿布を重ねて縫われていたりと気の遠くなるような手のかけよう。 今でこそ生産が難しいものの、当時は、現地のお婆ちゃん達がせっせと手縫いで仕上げられていたそうです。
現地で暮らす人々の、リアルな暮らしを感じられる場所に行くのが好き、という桐島さんが、旅先でまず足を運ぶのは「市場」。 その国の文化を知るのには最適な場所。
汗だくになりながらもエネルギッシュに歩きまわり、山積みにされている商品の中から、感性に響くものをセレクト。 手仕事の魅力と技が光るお気に入りに出会うと、オリジナルを作るための商談も。 お茶を囲んでの雑談から始まる商談は、日本とは違いすぐには進まないけれど、桐島さんならではのセンスが反映されたプロダクトが生まれるのは、こうして根気よく時間をかけ、信頼関係から作りあげるから。 それでも時代の変化とともに、少しずつ消えていってしまう、手のぬくもりが感じられる民芸品や工芸品。変化は仕方ないとどこかで思いつつも、ものづくりの文化が残る現場に出会うと「やったー!みつけた!」と心が躍るそう。 今の生活では、観葉植物から、愛犬のお世話、子育てに関しても「時間をかけて何かを育てる」事が、自身への励みにもなっているという桐島さん。 育てたものが誰かに受け継がれ、また受け取った人の中で育っていく。 自分の手から離れたその先までを想像し、楽しみを見出している桐島さんだからこそ、ギリギリ残るものづくり文化をすくいあげ昇華していく事にも、同じくやり甲斐を感じていらっしゃるのでしょう。 そんな感性の活きたプロダクトを是非、生活に取り入れてみて下さい。 きっと日常の中にも彩りを感じられるはず。 桐島かれん 1986年に大手化粧品会社のイメージキャラクターに起用され一躍脚光を浴びる。以降、モデル、女優、歌手、ラジオパーソナリティとマルチに活躍。1993年に写真家、上田義彦氏と結婚、四児の母でもある。現在は、ライフクラフトブランド「ハウス オブ ロータス」のクリエイティブディレクターとして世界中を飛び回っている。 https://houseoflotus.jp/ インタビュー・文:寺田未来(KIGI / OFS店長)